
こんにちは!Noaです。
施設看護師の主な仕事は入居者の健康管理です。
では具体的にどういう事をしているのか
今回はご紹介していきたいと思います。
はじめに
私は病棟看護師から施設看護師に転職して約2ヶ月が過ぎました。
私が働いているのは「特別養護老人ホーム(特養)」です。
この記事を読むと施設(特養)での「健康管理の実際」が分かります。
施設看護師ってどんな事をしているのか知るきっかけになればと思います。
施設での健康管理の実際は?
日々のバイタルサイン測定
入居者全員ではありません。「夜間発熱があった」「少し様子がおかしい」など介護士から報告を受けた入居者、現病歴、既往歴を考慮して看護師側で見ておいた方が良いという人のバイタルサイン測定をしていきます。
病棟に比べて圧倒的にバイタルサイン測定が必要な人は少なく、だいたい多くても4人程度です。
内服管理
施設内に薬局はありますが、病院のように薬剤師は常駐していません。
入居者の内服薬は外部から調剤された物が配薬BOXにセットされて届きます。看護師はそれをダブルチェックし確認していきます。
薬剤の過不足や粉砕をお願いしたい時などは薬局に電話やFAXで依頼をします。
一応ストック薬はありますが、あるのは抗生物質や痛み止め、下剤、塗り薬などです。病棟ほどストック薬は充実していません。
往診対応
施設には配置医師といわれる「かかりつけ医」がいます。
週1回往診にきて定期処方薬の依頼や特変があった入居者の状態報告、診察をします。
それとは別に週2回施設の医務室に待機をしている医師もおり、かかりつけ医が不在の時に特変利用者の診察をお願いしたりします。その際の往診対応も入ります。
また配置医師とは別に歯科、精神科、皮膚科、泌尿器科の医師の往診が月1回あります。
その際に入居者の状態報告、往診のサポートに入ります。
受診付き添い
ペースメーカーの点検、PEG(胃ろう)交換などの定期的な病院受診は基本的には家族に受診を依頼します。しかしコロナ禍になってからは、感染予防の観点から面会制限と共に家族の付き添いが難しくなり、現在は看護師が付き添いをする事になっています。
体調不良、状態変化での急な病院受診なども看護師が付き添います。
その際の受診が必要かどうかの判断は施設医師がいれば相談、いなければ看護師がします。
栄養管理
胃ろう増設の入居者の注入管理や経口摂取の人の栄養管理を行っていきます。
病院の時と同様に入居者の健康診断の採血結果をもとに栄養状態を把握し、注入内容量の増減、経口摂取者は食事内容の検討をします。
具体的には施設の栄養士や介護士と相談しながら、低栄養の人には栄養補助食品を付け加える、嚥下状態の問題から食事摂取が進まなければ食事形態の変更などを行います。その後も必要時に採血し栄養状態の評価をしていきます。
経口摂取が難しくなれば、家族や入居者自身に意向確認を行い胃瘻造設検討など今後の方向性を決めていく事もあります。
褥瘡管理
流れとしては日々のケアで褥瘡や創傷を発見した介護士が看護師に報告します。
看護師は褥瘡や創傷をみながらその処置方法、頻度を判断します。
必要であれば皮膚科の往診の際に相談し指示を仰ぎます。
感染予防
インフルエンザなど流行性の感染対策も看護師の役割です。しかし医療の現場ではないので、できる事が限られます。現在はコロナも流行している為、流行性疾患の症状が疑われる場合には隔離をしたり、必要時は病院受診に連れていきます。
病院では感染管理認定看護師が中心に指示を出しますが、施設では看護師がその役割を担います。
介護士との連携
介護士が24時間入居者のサポートをしています。看護師と介護士の視点は違います。
その為、どういう時に報告が欲しいのか、異常があった時にはどういう対応をしなければいけないのか伝えておく必要があります。
例えば尿路感染のリスクが高い入居者に対して下記のようなアドバイスをします。
- トイレの介助時に、尿臭や尿混濁があったら教えてほしい
- 飲水が少なめだからせめて〇〇mlは目標に飲水を促して欲しい
- 陰部洗浄を1日1回は必ずしてほしい(陰部清拭で終わらせる事も多い為)
必要に応じて疾患の勉強会なども行います。(極稀にです)

いかがですか?
基本的には日々このような事をしながら
日々入居者の健康管理をしています。
さいごに
施設の健康管理で大事なのは、普段の入居者の状態を知っておくことです。
その為に介護士から情報提供をしてもらったり、日々のコミュニケーションから利用者の特徴を把握するようにしています。
施設での「健康管理」は病棟経験があれば十分に活かす事ができます。
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