病棟から施設看護師へ転職!施設看護師ってどんな仕事?

Nurse -看護師-

 

Noa
Noa

こんにちは!Noaです。

病棟看護師から施設看護師に

転職した私が、その実際についてご紹介します。

 

こんな人におすすめ
  • 施設看護師の働き方が知りたい人
  • 施設看護師で働くか悩んでいる人
  • 施設で働くメリット、デメリットを知りたい人

介護施設の種類

 


(※施設の規模や意向により勤務形態が若干違う場合があります。)


このように施設ごとに看護師・医師の配置基準が定められています。

Noa
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私は特別養護老人ホーム(特養)の看護師として働いています。

今回はその【特養養護老人ホームの看護師】についての働き方についてのお話です。

以下、施設名を【特養】と呼ばせて頂きます。

特養はどんな施設?

特養は公的な介護保険施設の一つです。

入居できるのは65歳以上で要介護3以上の認定を受けた高齢者が対象です。

医師や看護師が常駐していない為、高度な医療処置が必要な人は入居できない事があります。

施設看護師の役割

主に利用者の健康管理になります。急変時の対応や、看取りに至るまで役割は多岐にわたります。

仕事内容

  • バイタルサインチェック
  • 排便コントロール(下剤、敵便)
  • 内服管理
  • 栄養管理(胃ろう管理、食事形態検討)
  • 吸引
  • バルーンカテーテルの管理
  • 褥瘡処置
  • 採血(健康診断や臨時の時のみ)

病院での経験があれば、看護技術的には困る事はないと思います。

逆に言えば比較的処置は覚えやすい物ばかりなので「経験が浅い」「ブランクがある」人にも挑戦しやすい職種になると思います

施設によって入浴や身体介助などの介護業務が込みな施設もあれば看護・医療行為に専念できるよう介護士と看護師の業務分担がきっちりされている施設もあります。
それによって負担も違う為、求人探しの際に事前に確認しておいた方が良いです
Noa
Noa

私は後者の施設で働いています。

病棟であたり前にやっていた身体介助も率先して介護士がやってくれるので本当に頭が上がりません。

勤務形態

私の働いている特養の勤務形態を例としてご紹介します。

  • 基本的に日勤のみ(遅出あり、シフト制)
  • オンコール対応あり(月に5回程度、オンコール手当1回1000円)
  • 看取りの場合は夜間でも出勤(年に1回あるかないか程度)
Noa
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私は正直、オンコールがかなりネックでした。
まだ、オンコール対応はしていないのですが、先輩にどんな内容なのか頻度はどのくらいか聞いてみました。
私の職場では基本的にオンコール対応のみで職場にかけつける事はありません
救急搬送の指針もマニュアル化されているので夜間は介護士が対応してくれます。
その為、オンコールの内容は熱発している場合の対応指示が多いです
月4~5回担当ですが、頻繁にかかってくることはなく月1~2回。
派遣看護師はオンコール免除が多いです。

1日の流れ

  • 8:30
    出勤・情報収集
  • 8:40
    朝の経管栄養、バイタルサインチェック
    夜間の状態変化があった場合は介護士から報告があるので、適宜訪室し対応する。
  • 9:30
    看護師間で申し送り・報告
    各フロアの状態変化があった入居者の情報共有、本日の予定などを確認。
  • 10:00
    介護士と申し送り、処置の調整
    介護士と利用者の処置時間の調整や、往診者の報告をする。
  • 10:10
    処置周り、往診時の対応
    褥瘡処置や、便処置を回っていく。往診があれば医師と一緒に往診者を回り状態報告をする。
  • 11:00
    薬セット
    薬のセットは看護師がしますが、配薬自体は介護士がしている所もあります。
  • 11:30
    昼の経管栄養、食事介助
    昼の経管栄養を回った後、介護士と協力しながら入居者の食事介助を行う。
  • 12:30
    昼休憩
  • 13:30
    処置周り、往診対応
    午前中に残った処置周りや、午後からの往診対応を行う。
  • 14:00
    記録
    適宜記録を行う。手が空いていれば、ケアの手伝いをする。
  • 15:00
    バイタルチェック
  • 16:00
    夕の経管栄養
  • 16:30
    介護士へ申し送り
    日中の入居者の状態報告、往診の結果などの報告。夜間の対応申し送りを行う。
  • 17:00
    看護師同士で報告、遅出へ申し送り
    各フロア担当者から入居者の状態報告を報告、共有する。
  • 17:30
    退勤
状態変化時は施設医師へ報告、相談をします。
常駐している訳ではない為、いない場合は緊急性を判断しなければなりません。
施設医師へ電話相談や、病院受診、救急搬送の付き添い等が必要になります。

 

Noa
Noa

施設は時間にゆとりがあると思われるかもしれませんが、午前中は処置であっという間に過ぎます。

また往診の対応がある時もバタつきます。

施設看護師のメリット/デメリット

メリット

  • 日勤業務メインなので身体/精神的に楽
  • 他のフロアに看護師がいるので安心
  • 利用者とゆっくり深く関わる事が出来る
  • 多職種との連携にやりがいを感じる
  • 利用者は状態が落ち着いている人が多い
  • 残業が少ない

日勤業務メインなので身体/精神的に楽

夜勤がないので生活リズムが崩れる事がなくなりました。

夜勤の少人数で病棟を管理をするというストレスがなくなり精神的にも楽です。

日勤看護師の働き方の一つとしておすすめします。

他のフロアに看護師がいるので安心

施設の規模によると思いますが、私が働いている所は1フロア1看護師担当制です。

状態変化で判断に困る時など他のフロアにいる看護師に一緒に見てもらったり、いつでも相談できる環境なので安心です。

また、最初から一人という事はもちろんありません。

2人で一緒に回って業務を覚えていく事になるので初心者でも安心です。

利用者とゆっくり深く関わる事が出来る

ショートステイ利用もありますが、ほとんどの利用者は入所して暮らしています。

その為、ほぼ入れ替えはありません。中には10~20年入所している利用者も。

その為、時間をかけてじっくり関わる事が好きという方には施設看護師はおすすめと言えます。

多職種との連携にやりがいを感じる

介護士や理学療法士、医者やケアマネ、栄養士など多職種との連携が必須です。

これはどこに行っても言える事ですね。

特に病院と違うのは、介護士が主に日常生活の援助をしてくれている為、密に連携をとる必要があります。

利用者は状態が落ち着いている人が多い

病院とは違い、在宅でみれる方が対象になります。

病態的には落ち着いている人が多いです。

それでも急変時はないとは言い切れませんが、そうならない為にも日頃の健康管理をしっかり行います。

残業が少ない

緊急対応時、救急搬送時を除けばほぼ定時で終わります。

急変対応も稀なので、ライフワークバランスが取りやすいです。

オンコール体制で夜は休めないのでは…?と思いますが

全く電話がかかってこない日もあるので病院程気を張らなくて済みます。

デメリット

  • アセスメント力が求められる
  • 夜勤をしていた時と比べ給料が下がる
  • 看護師が少人数の為、人間関係が良くないと疲れる
  • 介護士と考えがぶつかる
  • 利用者の把握に時間がかかる
  • 病院とのギャップを感じる

アセスメント力が求められる

状態が落ち着いている人が多いと言いましたが、重度の認知症、誤嚥リスクが高い人、転倒リスクが高い人など利用者に応じてリスクマネジメントや、健康管理をする上でアセスメント力が必要になります。

状態が変化した時、病院ではすぐ医師へ報告でき、対応してもらえます。しかし施設では受診か、救急搬送か、様子観察か判断をしなければなりません。

決断力が求められるので責任が重いと感じるかもしれません。

夜勤をしていた時と比べ給料が下がる

病棟で働いていた時と比べ年収がかなり下がります。

夜勤手当がなくなるからです。

看護師って日勤だけだと本当に稼げない。

現実をつきつけられ、とても悲しくなった瞬間ですね。

特養の看護師の求人を見ていると月収相場は23万~31万程度です。

私の働いている施設では月収30万程です。そこから社会保険や税金等引かれます。

しかし、日勤看護師の中でも施設看護師は給与は高めな方なのでおすすめです。

看護師が少人数の為、人間関係が良くないと疲れる

特に施設看護師は配置人数自体が少ないので、その人たちと合わないとストレスです。

しかし環境的に落ち着いていますし、環境要因によるイライラは少ないので皆さんゆったりと勤務されている印象です。

ライフワークバランスが整っているので子育て世代も多いのも特徴です。

介護士と考えがぶつかる

介護的な視点と、看護的な視点は特に食い違う事もあります。

それはみている視点が違うからです。

特に病院から施設看護師に転職すると「命を守る」事に囚われて視野が狭くなりがちです。

ただ施設は「治療の現場」ではなく「生活の現場」だという事です。

考え方を少し変える必要があります。

介護の現場では柔軟性が求められるなと日々実感します。

専門性の違いを理解し対等に共働できるよう努力しましょう。

利用者の把握に時間がかかる

私の働く施設では30~40人を看護師1人でみています。

みているといっても全員のバイタルサインチェックをしている時間はありませんので状態観察の必要がある利用者のバイタルサインチェックを日々していきます。

病院みたいにネームバンドもないので顔と名前が一致するまでかなり時間がかかります。

処置や投薬など利用者の名前間違いをしないよう気をつけましょう。

病院とのギャップを感じる

物品や処置方法などはやはり病院と比べて劣ります。

その為、看護師の知識やスキルの更新・向上は難しいです。

病院では使い捨てだった物も使い捨てではない事もあります。

医師や薬局とのやりとりはFAXなどで行う事がほとんどです。

そういう点では少し病院とのギャップを感じやすいと言えます。

さいごに


メリット、デメリットでご紹介した通り、
私は病院看護師から施設看護師へ転職をしたので色々考えさせられる事が多かったです。

何度も言いますが、大事なのは施設は「利用者の生活の場」であるという事。

病院から施設看護師に初めて挑戦するという方は病院勤務での考え方を一旦リセットして
1から学ぶという気持ちで転職しましょう。

それでも高齢者と時間をかけて関わる事ができ、QOL維持やニーズの充足への関わりができる為、やりがいがある仕事とも言えます。

今回は特養での働き方をご紹介しましたが、施設の種類は他にもたくさんあり、利用者層も働き方も多様です。その為、自分にあった働き方も見つけやすいと言えます。

派遣でも施設看護師の取り扱いがあるので、まずは派遣看護師として色んな施設で回るのもおすすめです。

Noa
Noa

いかがでしたか?

誰かの参考になれば嬉しいです。

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